自賠責保険の後遺障害等級認定

交通事故による後遺障害についての損害賠償請求訴訟において裁判所に重要視されるのが、後遺障害等級認定です。裁判所の判断は、自賠責保険上の後遺障害等級認定に縛られるものではありませんが、それを基準として損害額を算定する傾向があるため、適正な保険額を請求するためには正しい等級の認定を受けることが大切です。以下にて、自賠責保険の後遺障害等級認定について、概要をご説明致します。

自賠責保険と後遺障害慰謝料の算定

自賠責保険とはご存じの通り、交通事故被害者に必要最低限の補償をするという観点から、車両ごとに加入義務が課せられる強制保険です。しかし、自賠責保険によって補償されるのはあくまで「必要最低限の範囲」に限られますので、賠償額には限度額が定められています。

そのため、たとえ後遺障害慰謝料や逸失利益の合計金額が限度額を上回ったとしても、限度額までの賠償額しか支払われません。なお、自賠責の後遺障害認定結果に不服がある場合は、異議申立てをすることができます。

後遺障害等級認定の基準について

自賠責保険会社は、損害保険料率算出機構が認定した後遺障害等級を基準として賠償額を算定します。

例えば、高次脳機能障害が残り後遺障害認定を受ける場合、以下のような事実が判断材料とされます。

  • 頭部外傷の有無
  • 頭部外傷後に下記の程度の意識障害があったこと
  • 半昏睡または昏睡状態で開眼、応答しない状態が少なくとも6時間以上続いた場合
  • 軽度の意識障害が少なくとも1週間以上続いた場合
  • 初診時の脳外傷が明らかであり、少なくとも3ヶ月以内に脳室拡大・脳萎縮が確認できること
  • 高次脳機能障害特有の症状が見られること

上記はあくまで一部であり、必ずしもすべてを満たしていなければならないというものではありません。頭部外傷の場合、少しでも早い対応が後の適切な後遺障害認定に繋がりますので、以前と違う様子(記憶力の低下、性格の変化、無気力等)がうかがえる場合はなるべく早い段階でまず一度ご相談頂くことが望ましいと考えます。

自賠責保険と被害者請求

被害者自身が、加害者の保険会社に対して直接損害賠償請求することを「被害者請求」と言います。これは、自動車損害賠償保障法16条を法的根拠としているため、「16条請求」とも呼ばれています。手続きの透明性が高く、提出書類や資料を被害者自身がチェックできるメリットがありますが、診断書などの必要書類は被害者自身が用意する必要があります。

自賠責保険の後遺障害等級認定について簡単にご紹介しました。疑問や分からないことがございましたら、お気軽に行政書士へご相談ください。

東京港区にある当事務所では、交通事故や後遺障害認定に関するお悩み・ご相談を承っております。行政書士によるサポートに加え、交通事故案件に精通した弁護士との連携も整っておりますので、幅広いアドバイス・ご提案が可能です。お電話での無料相談も可能ですので、まずはお気軽にご相談ください。